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瑞生桜子

芝居はバトンリレー、なんだね。


昨日、出演させて頂きました

NHK FM 青春アドベンチャー「ベルリン1989」

第6話 の放送がありました。

こちらのリンクから、聴き逃し配信でご視聴いただけます。

今回のお話をはじめに伺った時に、まず目がグリッと大きくなったのが

脚本に、大好きな劇団チョコレートケーキ古川さんのお名前があったこと。

いつかお仕事をご一緒させて頂けたら・・・と願っていた方が生み出された、切々とした重みのある、それでいて愛に満ちた言葉たちに命を吹き込む仕事を任せて頂けたこと、素直にとても嬉しかったです。台本を頂いた時は、もう、それはそれはとんでもないスピードで一気に読みきりました。笑 

その場にいたマネージャーさんにも、

え、もう読んだの!?

って突っ込まれるくらいのスピードで。笑

自分的にとても深く興味のある時代、ストーリーだった・・・というのは勿論あると思いますが、登場人物たち一人一人の生き様が、なんとも不器用で切ないんですよね。あー!もうちょっと器用になりなよー!!泣 って思わず言葉をかけたくなるくらいに繊細な声と感性を持った人たちが、互いにあと一歩踏み込んだら崩れ落ちてしまいそうなほど繊細な距離感をギリギリで保ちながら生きている。勿論、器用になんて生きようがない環境であるのも確かだけど。ぐいっと踏み込める強さを持った人も出てきます。そんな生活環境の違いから生じる人間同士の質感の違いみたいなのも繊細で、私は西の人たち、東の人たち、どちらにも共感する部分と理解しきれなくて苦しくなる部分があるかな。

私は、島田歌穂さん演じるゾフィアの若い頃を回想シーンとして演じさせていただきました。ラジオドラマで、現在と回想を演じる俳優が変わるというのは珍しいことであり、きっと挑戦的なことなのだと思いますが、この ”「ベルリン1989」第6話” の回想シーンだからこそ人が変わって、バトンを受け渡しあいながら一役を演じる理由があるのではないかと、感じながら収録に挑みました。

今昔ゾフィア、アルベルト

島田歌穂さん、鈴木壮麻さん、奥田一平さんと。

第5話あたりの収録時から、大先輩の愛情深いお芝居を耳と全身で感じ、私自身の幸福度はどんどん高まっていき、物語の重々しさも高まっていき・・・笑

苦しいよう、切ないよう、でも、終わりたくないよう・・・この収録。

そんな気分で、ワンシーンワンシーン演じさせていただきました。

ちなみに、回想シーンと現在のゾフィアのシーンが交互にやってくるのですが、

島田さんのお声で聴いた「それでも彼を愛していたのよ」の威力がとんでもなくって

ボディーブローを食らった感覚で、自分にとってのラストシーンを演じていました。

この時に、よく芝居はキャッチボールに例えられがちなのですが、

シーンとシーンを受け渡しあっていくバトンリレーのような感覚を、

肌で捉えることができて、個人的にとても興奮しました。←なんの話・・・笑

極めて個人的な話と感想に帰結してしまいましたが...

本当に素敵なお話ですし、何よりも、もう今の私たちにとっては決して

”どこかの国の昔の話” ではなくなってきている環境下の物語です。

どうぞ聴き逃し配信ならば第二話から、一気にお聴き頂けます。

し、今日は第7話が21:15〜放送されます。

「ベルリン1989」全10話 最後までお楽しみください、ね。

さくらこ


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