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瑞生桜子

セルフィー


ちらり。

自撮り

「Selfie : 自撮り」・・・カメラを自分自身に向け、手持ち撮影すること(広辞苑)

写真を掲載するSNSに

自撮りを多く載せている人と

他撮りを多く載せている人とでは

他人から見た好感度が大きく違ってくる、のだそう。勿論、他撮り写真が多い人のほうが好感度は高い。

セルフィーって世界が閉じてる印象だからかな。誰かに撮ってもらっている写真は、撮影者と被写体の精神的な距離感がよく見える。

とくに、撮影者もしくは被写体が相手に恋してるなこれ...って写真は見てるこっちもドキドキする。色んなことを想像させてくれる余地があるのは、他撮りなのかな。そんなことを考えながら、自撮りを載せてみます。

ロンドンで観た写真展で

とてつもなく印象的な作品がありました。

顔中痣だらけで眼光の鋭い女性が撮ったセルフィー写真。

説明書を読んでみると、今まさに暴力を受けたばかりの状態で記録用に撮ったものだそう。

あぁ、この瞬間の表情はセルフィーでなければ撮れないなって感じた瞬間でした。

そのセルフィー写真を皮切りに連なって行く

向こう何年間かに渡る彼女を映した写真たち。

とても同一人物とは思えない程に変化していく容貌。

彼女の数奇に満ちた人生の片鱗を見た気がして

胸のざわめきが数時間止まらなかった。

写真って、すごいな。

って素直に感動した瞬間でした。

時々、自分で自分という人間を見失いそうになる事があって

そういう恐怖を感じた時には、

セルフィを撮って誰に見せるでもなく眺めてみる。

そんな謎の時間を過ごしています。笑

冷静に自分を眺めるって、結構面白いものです。

写真って嘘がつけないので。


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